第13回「制作」
「演劇とは何か?」をテーマにしたこのコラムも、すでに13回目。
今回の話題は、「制作」です。
制作の仕事を最も簡単に説明するなら、「演劇の裏方さん」です。公演までのスケジュール管理、劇場とのやり取り、チケットの準備や予約者の管理、広報活動、会計、当日のスタッフ……。作り上げた作品を上演し、たくさんのお客様にご覧いただくための裏方の仕事をすべて受け持つのが、「制作」です。
しかし、多くの公演では、資金難や演劇人口の低下から来る「制作者の不足」に悩んでいます。1つの公演の制作をたったひとりで担うこともあります。結果的にそれは、制作の質の低下を招き、「いつどこで上演されるのかわからない」「作品のイメージがつかめない」といった問題につながっていくのです。
今回の公演では、制作に力を入れています。制作12名という規模も、このHPや演劇コラムも、順次公開している動画も、過去の演劇の反省を踏まえた「制作」です。
演劇の理想は、舞台部と制作部の二人三脚です。皆様にこの公演の魅力を少しでも知っていただくのが、私たち「制作」の仕事です。
当日、皆様をお迎えできることを楽しみにしています。