第12回「歌舞伎とは」
日本を代表する演劇といえば歌舞伎。伝統芸能という肩書があるために、敷居が高いという印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、確かな技術力を生かして、その時代の観客にいかに楽しんでもらうかを常に考えて舞台作りをしているのが歌舞伎なのです。例えば、歌舞伎が大流行した江戸時代。客席で静かに鑑賞する習慣はなく、観客は飲んだり食べたり隣の人と話をしたりしながら歌舞伎を観ていました。こうした人々が舞台に集中し飽きないようにするための工夫が、華やかな衣裳にメイク、音楽の生演奏に舞踊、立ち回りに宙乗りといった、現在まで受け継がれる歌舞伎の魅力につながっています。もちろん、今もその姿勢は変わりません。「スーパー歌舞伎」をはじめ、現代の我々が楽しめるように工夫された作品が数多く上演されています。
また、美味しいお弁当が食べられることも歌舞伎の醍醐味の一つ。歌舞伎を観に行けば、お腹も心も満足の一日が過ごせること間違いなしです!