第3回「演劇の現状②【そもそもよくわからない演劇】」
「誰でもできる・ジャンルが多すぎる演劇」
私は以前、友人に演劇を観に行ったことがあるか、と聞いたことがあります。
「無い」とのことでしたので、その理由も聞いたら、【そもそも演劇がよくわからない】と言われ、故に観たくない訳ではないが、どんな演劇を観ていいのか分からないとのことでした。
演劇をするための資格はありませんから、誰でも出来てしまう故に窓口が広いのです。
そして、悪いことではありませんが、公演が多すぎて何を観ていいか分からなく、ジャンルも多様化し複雑になり、手が出しづらいのです。
演劇を観にいく人が減少している理由のひとつなのではないでしょうか。
一体何から観れば良いのか、これに答えてくれる場所は、ネットで探しても曖昧です。
私がオススメするのは、東京芸術劇場や世田谷パブリックシアターなどの大きな劇場で、自分が知っている有名な役者が出ているものを根拠無しに信じて観に行くことです。クオリティは保証できますし、25歳以下ならば半額で観られる公演もあります。それでも映画より値段は高いですが、それ以上の感動を味わうことができるでしょう。
「つまらない演劇が多い?」
そのような中で、初めて観る演劇が素人の知人が出る舞台というのが少なくないと思います。
高いお金を払って、辛い2時間を味わうことが多くあると思います。
私の経験上ですが、「行ってよかった」となる素人演劇にめぐり合うことはかなり稀です。
それなのに、「また演劇を観に行こう」と思うでしょうか?
日本ではプロとアマチュアの境界線は曖昧です。
これもまた、何を観にいけば良いのか分からないということに繋がるのです。
最後の「演劇の現状③」では、
経営面から見た演劇の非合理さと、それでも何故、私たちを含め人々は演劇をするのかについてお話をします。